10年後になくなる仕事と言う話は、メディアをよくにぎわせました。
実際に10年経ってみてなくなっている仕事と言うのはその予想と合っていたのでしょうか。
今後の10年などを考える際に、これまでの10年と言うのは参考になるはずです。
予測を検証してみましょう。
「10年後になくなる仕事」の元ネタは?
10年後になくなる仕事の元ネタは、オックスフォード大学の准教授Michael A Osborne氏の発表です。
Michael A Osborne氏の専門は機械学習です。
ここですでに「あれ?」と感じる方もいるはずです。
というのも、仕事の分析を行った方の専攻は機械学習なのです。
キャリア関連でもなければ社会学関連でもないです。
発表の内容は、THE FUTURE OF EMPLOYMENT という題です。
そもそも「雇用の未来」というタイトルです。
機械学習の専門家の教授が分析しているのは、将来、自動化される可能性が高い仕事です。
「自動化される」→「なくなる」は、言い過ぎな感じがします。
どこの翻訳でそうなったのか、そもそも、英語圏で意訳された可能性もあります。
注釈として、構造化された場所でなければ、自律行動をさせるのは難しいということも書いています。
整備された工場の中で、荷物を運ぶのは自動化できても、さまざまな環境がある家まで宅配便を届けるのは複雑とイメージできます。
会計であっても、整備されたデータがあればその結果はすぐに計算されるでしょう。
しかし、整備されたデータまで持っていくのがまず大変なのです。
こんな感じで、元ネタを見てみると独り歩きしている感が否めません。
なくなると挙げられた仕事と実際
では、2013年の10年後(2023年)に自動化されていると予想された仕事はどうなっているでしょう。
こちらがその内容です。
職業ラベル | 確率 |
---|---|
データ入力者 | 0.99 |
税務申告者 | 0.99 |
審判員 | 0.98 |
産業用トラック運転手 | 0.94 |
ウェイター、ウェイトレス | 0.94 |
屠殺業者 | 0.60 |
エコノミスト | 0.43 |
司法書士 | 0.41 |
聖職者 | 0.01 |
振付師 | 0.00 |
データ入力者の仕事として、具体的には以下のようなものが考えられ、行政、医療、金融、教育など様々な分野で出てくるものでしょう。
- データ入力
- データ検証
- データ管理
- 文書処理
- データの転送
自動化の技術は多く使われましたが、仕事がなくなるまでは至っていない感じです。
仕事が「自動化される」のと「なくなる」という意訳が、2023年の達成度の評価で変わってくる要因です。
逆に、振付師について、確かに身体的な動きは再現できない部分でもありますが、画像や動画生成の技術力アップにおいて、パフォーマーの地位が脅かされる報道を見かけます。
予測と現実は離れています。
「未来予測はよく外れる」を理解する大切さ
未来予測はよく外れることを理解しておく必要があるでしょう。
そもそも、上記の予測も当てることが目的ではなく、自動化の影響やキャリアを検討する上でのひとつのシミュレーションに過ぎません。
独り歩きすれば、予測が当たるかどうかの話につながります。
相談業務をするときにおいても、予測が正確か、予測をどれくらい気にするべきかをよく考えます。
教訓として、過去の予測が本当に当てにきているものなのかは評価するべきです。
また、予測報道は多いですが、それが当たったかの検証報道はあまりないことが多いです。
多くの予測は当たらないものです。
もし、気にしている予測があれば、外れる可能性も見据えて対応を考えるのがいいです。
【編集後記】
公園で上の子に逆上がりを見せてもらい、できていました。
【運動記録】
ストレッチ○
【子育て日記(6歳・2歳)】
子どもの体調不良が治まりそうです。
その分、こっちにも少しうつり気味でした。
元気になってなによりです。