住宅ローン控除はサラリーマンが比較的簡単に受けられる数少ない控除の一つです。不動産会社のチラシを見ると、最大で40万円税金が戻ってくるような書き方です。
しかし、40万円戻ってくる人はほんの一握り。平均的な給与の人で考えると67%程度の27万円程度の減額が関の山です。もちろん控除されるのですから、大変うれしいことです。しかし全額ではありません。
不動産を購入する時の大きな旨味としては、それに対する減税です。これを求めてもいいですが、現実に自分がいくら減るのか考えましょう。
1.住宅ローン控除の仕組み
住宅を購入した場合の年末のローン額の1%分の税金を減らしてあげましょうというのが趣旨です。
4000万円以下の部分について、10年間税金の控除が受けられます。
単純に考えて4000万円の年末のローン残高があれば、40万円の税金が減る計算となります。
2.金利と住宅ローン控除
本日(2018年5月)住宅ローンの程度を調べてみると、変動金利で0.457%、フラット35の固定でも1.350%程度でてできます。
変動金利の場合の初回から12回分の利息の合計は、180,582円。
固定金利の場合の初回から12回分の利息の合計は、534,438円。
ここまでの話でいけば、変動金利は18万円の金利支払いにもかかわらず、40万円の税金が減る関係に見えます。
変動金利の表
固定金利の表
3.住宅ローン控除の実際可能額
さて、(最大)40万円の税金の控除が受けられる住宅ローン控除。実際はどうなっているのでしょうか。説明を続けますが、控除しきれない金額が13万円ほど出てきます。この例は大阪市に住んでいる方です。
所得税からの控除
- 2016年のサラリーマン平均給与が、3,562,000円
- 給与所得:3,562,000÷4 (千円未満の端数切捨て))×4×70%-180,000=2,312,000円
- 所得税額=133,700円
ここから住宅ローン控除を受けると、所得税が133,700円減ります。
住民税からの控除
上記で受けられなかった266,300円の税金控除は、住民税から受けることができます。
大阪府で見ると、この方の住民税は200,900円です。
しかし、住民税からその年に控除することができる金額には上限があります。それが、136,500円です。
結局129,800円は控除されません。平成33年12月31日までは、この129,800円が翌年の繰越で受けられますが、翌年控除額が余ってくるという大きな見込みはありません。
住宅ローン控除は、税金を払い戻してくれるわけではなく、自分が支払う金額を限度として控除となるため、結局全額は受けられないのです。
4.年収の高い人は「家が欲しければ」節税になる観点
裏返せば、所得が高い人は家がほしければしっかり節税にもなるのです。所得が高ければ400万円までいけるやもしません。
収入が平均的であっても合計で27万円程度は初年度の税額控除が受けられました。10年単純掛け算しても270万円の減税です。
実際に節税にはなりますが、400万円の控除を単純に信じてはいけないです。
実際の金額は個々の状況によって変わってきます。一例として参考してみてください。
【編集後記】
ウソはついていませんが、住宅についてあまり知らない方にとっては誤解されやすい点ですよね。
【昨日のはじめて】
ベビーカーでショッピングセンター
【子どもと昨日】
買い物にベビーカーで外に行きました。ベビーカーの揺れが気持ちいいのか、いつもより多めに寝てました。
最近は身体を動かしたいのか靴を見ると指差して「ぐづ!」と言ってます。ベビーカーの中はちょっと退屈だったかなと。
その後、広くて平たいソファーに行ったので大喜びで遊んでくれてました。遊び終わったらまたすやすやです。