バックオフィス部門は、外からの相談が入ります。
経理部門と法務部門を取り上げて同様かなといえます。
しかし、相談の強制性についてはちょっと違いがあるかなと。
どちらも総務が担当することがあり得たとしても
両方の性質を分けておくほうがしっかりとした制度設計が可能です。
経理相談(決済条件)と法務相談(基本契約)の比較として検討してみましょう。
事後処理の時期の近さ
すぐに事後処理が行われるかが一つの違いになります。
決済の相談の場合、決められた決済条件に従って
その商売が決まってからすぐに事後処理として経理部門が
関与してくることになります。
商売が進めば、前金の話が起こったり、
回収条件について上長と話をすることになります。
一方で、基本契約については
その内容が決定されてもすぐに効果のいかんを
考えない場合が多いです。
保証の話が問題になるにしても、
納入して年単位が経過した後であったり
サービスを提供した後しばらくしてからだったり。
問題になる時期が近ければ、発見されやすくなります。
見つかりやすいものであれば、
「ちゃんとやろう」という意思が働きやすいですね。
事後処理が近いものは強制力がなくても
ある程度見つけられます。
でも、ないものは見つけられにくいです。
強制性がどう働くか
お金のやり取りをしないビジネスはあまり存在しません。
モノやサービスのやり取りをすれば必ずお金も動きます。
お金が動けば経理部門がそのことをしっかりと
確認するため、強制的に発見される制度設計となっています。
これに対して、基本契約において強制性を働かせるには
ルール決めをしておかなければなりません。
例えば、全ての基本契約において法務部門を通すのか、
ある一定の取引量を超えていたら通すのか。
しかし、取引量の増減があるビジネスをどう扱うのか。
全ての契約について強制的に法務部門に相談を
持ちかけるようにするにしてもモラルハザードが起こりやすいです。
「契約の話が来た」→「法務に持っていこう」
「法務が決める」→「営業部門は関係ない」
などと考えられてしまうと、
契約に一番意識を働かせるべき部門が
契約をないがしろにしてしまうことにつながってしまいます。
さりとてザルになってしまっては
必要なチェックが体制ない状態になります。
強制性がどのように働くかを制度設計上で
意識しておく必要があるでしょう。
権限の付与と制度設計
制度設計における共通の部分として
権限の付与をどの程度与えるかがあります。
基本契約をチェックするにしても
法務部門の権限が全くない状態であれば
チェックしても意味をなしません。
法務部門が煙たがられて終わります。
法務部門という名前がついてれば
かなりいいもので、権限も付与されていることが多いでしょう。
しかし、法務部門を担っている経理部門であったり
総務部門である場合、権限の付与がはっきり
しないことがありえます。
大きな組織であれば部門分けによって権限と
制度設計を作ることが当然かもしれませんが、
小さな組織で兼任をしている場合に
うまい権限付与ができていないことが考えられます。
比較的上手に切り分けがしやすい経理部門の構造を見て
法務部門、あるいはそれに類似する機能を持つ部門の
制度設計を作っていくといいかもしれません。
制度設計の奥深いところと感じます。
【編集後記】
とある決算業務を。
ある程度終わったので、別の仕事にとりかかっています。
【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○
【子育て日記(3歳・0歳)】
魚の骨がのどに刺さったようで、
調子が悪かったです。
病院の先生に抜いてもらいました。