AIの税務行政に対する利用の概観

人工知能 (AI) の使用に関するブログ投稿をつくってみます。政治の世界、裁判の世界でもChatGPTの利用が報道される中、今日の世界ではテクノロジーの進歩が加速しており、税務管理における AI の使用は一般的な傾向になっています。

この投稿では、AI を活用して税務業務を改善する現在の取り組みについて説明します。それでは、どうぞ!

もくじ

テクノロジー発展による税理士消えるネタ

テクノロジーの発展により、税務専門家の業務は大きく変化しています。過去には、手作業で行われていた紙の申告書の入力から始まり、税金の計算、報告、申請書の作成まで、すべて専門家が行っていました。しかし、現在では、税務専門家はより高度な業務に集中するため、テクノロジーを活用することが必要になっています。

「税理士はまっさきに消える職業」というネタは、逆に税理士に多くのネタを用意してくれます。消えない論証や、AIへ税務の質問をしてみたりと。まあ、それはそれで美味しいので、このまま税理士にレッテルを貼ってもらうのも悪くないかもしれません。

「住宅論争!賃貸派?購入派?」みたいな感じで、このネタも定期的に続きそうです。

ここでのAIとはどういうものか

ここでのAIとは、人工知能のことです。幅は広いです。最近流行りのものを概観すれば、「ニューラルネットワークを利用した重み付けの回答」+「自然言語の回答」ということがインパクトになっています。

そもそも専門家以外の方が、税務に携わる方が割合は多いので、税務行政においては、AIを用いることで業務の効率化が期待されているのもわかります。

ただし、個々の事例に対する適用ルールや税法解釈などについては人間の判断が必要であるため、AIは人間の判断をサポートすることが主な役割です。ChatGPTに聞いても、最後は「専門家に聞きましょう」となっています。これは、特定の専門家集団を傷つけない配慮を学習している結果と考えます。

効率化と同時に、AIの利用に伴う雇用への影響や倫理など問題も浮上してくるのは、目に見えていますね。ここも興味深く追っていきたいです。

税務行政の効率化に向けたAIの利用

税務行政の効率化に向けて、AIの利用がどのように活用されているかの例をみていきましょう。

AIによる申告漏れや滞納者の特定

税務行政においては、AIの活用によって申告漏れや滞納者の特定が可能になってきています。徴収者側は、納税者の利便性向上と課税・徴収の効率化・高度化を目指し、申告漏れの可能性が高い納税者の特定や滞納者へのアプローチにAIを導入しています。具体的には、国税組織内外において様々な情報を抽出・加工・分析し、納税者の性格や傾向を解析することによって、申告漏れや滞納者を早期に発見し、対応することができる。加えて、これまでの税務行政に比べ、手間や時間を大幅に短縮することができるため、経済的な効果も期待できます。

確定申告の簡便化とAIの役割

確定申告においてもAI技術の利用が進むことで、納税者の利便性が高まると期待されています。具体的には、e-Tax利用や申告内容の自動チェックなどが挙げられます。この技術がAIなのかというのは、ちょっと疑問が残るところです。単なるコンピューティングともいえます。それでも、AIを活用することで、申告漏れや滞納者の特定なども可能になり、税収の増加も期待されます。

AIが専門家の判断力を置き換えることによる税務行政の法的問題も議論される必要があります。この点は、税法論文のトピックになり得るのか、興味がある点です。

AIとデータ分析による調査・徴収の高度化

AI技術の活用により、税務行政における調査・徴収業務の高度化が進んでくると考えます。

「電子帳簿保存法は大企業へ導入しようとしたものが、無理やり中小企業へ流れたもの。全体は変わらない」という趣旨で発言している老舗の同業の方がいましたが、そのようにおさまってくれると御の字です。

というのも、AIを用いた分析により、データを一気に読ませて処理できる可能性が考えられるからです。電子帳簿保存法において、データを全部保存しろというのは、その布石にも見えます。庁内の意見があり動きは鈍いでしょうが、技術的にはこういったことがかなり簡単にできるようになります。

AIと自然言語処理による税務問い合わせ対応

すでに国税庁は取り組んでいますね。令和2年度の報告にも載っています。このまま利用は伸びていくのでしょう。AIと自然言語処理による税務問い合わせ対応は、税務行政における最先端の技術革新の一つです。海外では、PwCがAIの自然言語処理技術を活用して、社内からの問い合わせに迅速に回答するチャットボットの機能を開発するなど、その活用がすでに進んでいます。

これにより、従来は多数の税務スタッフが担当していた問い合わせ対応業務が、AIによって処理されることで大幅な業務効率化が図られます。また、AIの活用により、税務専門家としての確かな判断力を持ったAIが、語彙や論理的分析力などを活かして質の高い回答や説明ができるようになるため、税務行政の信頼性向上にも貢献することが期待されています。

日本は確認していませんが、米国では税務に関するデータを米国内サーバーに限定しておくようにしています。

遺産税制や非上場会社の評価方式に対する税務AIの影響

遺産税制や非上場会社の評価方式に対する税務AIの影響について、米国ではすでにAIを導入し、その効果が期待されています。遺産税は、相続人が相続財産に基づいて納める税金であるが、その評価が難しい場合がありあすが、AIのデータ分析や推論技術を活用することで、より正確かつ公正な評価が可能になると期待がされています。

また、非上場企業の評価についても同様です。ビッグデータほどビッグでなくても、推論ができるというGoogleのエンジニアの話から考えれば、技術的には可能です。

その出た数値に納得してもらえるかはわかりません。海外での導入例がどうしようもなく増えたあとになって、日本での導入議論が出てくるかもしれないという程度でしょうか。

AIがもたらす税務行政の法的問題

税務行政にAIを導入することにより、効率化や精度向上が期待できますが、同時に法的問題も浮上しています。例えば、虚偽申告に関するアルゴリズムや機密情報の管理など、個人情報保護法や税務法に違反する可能性があります。

法的規制に対応するためには、AI技術と法的知識を融合させ、適切な監視と管理を行う必要があります。しかし、そこまでの全体把握をしてプロジェクトを進められるのでしょうか。法的な問題も多く出そうです。問題が出るくらいなら歩みを止めるという選択が起きると、AI利用は少なくなります。

まとめ

税務AIの利用が急速に進展しています。閾値を超えると想像しないような適用が出てびっくりするかもしれません。面白そうな分野なので、追っていきたいです。

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