新卒での求職や転職活動、起業や副業への道すがら自己分析を行う場面に出くわします。診断の際には自己をどのように考えていくか、自分を見つめ直す話が出てくるものです。
この考え方は、適正なキャリアを考える際に役立つ認識の方法です。
自己の本質と玉ねぎの皮理論
村上陽一郎先生の授業を受けた際に、「自己の本質はタマネギのようなもの」という説明があった。平田オリザ先生の著作の中でもそういった記述を見つけることがあった。
この考え方の骨子はこうです。
人間をタマネギに例える。タマネギは、どこからが皮でどこからがタマネギ本体ということはない。皮の総体がタマネギだ。 人間もまた、同じようなもの。本当の自分なんてない。私達は、社会における様々な役割を演じ、その演じている役割の総体が自己を形成している
自己分析で自分の本質を一意に求めることはあまり意味がないと言えるでしょう。
なりたい自分と他の人からの自分
(B)一方で、取引先が思う自分、友達が思う自分、親が思う自分、先生が思う自分、と重なりながらもズレのある”自己”をみんな持っているいます。
自分はない。演じる自分の総体が自分
さて本題に戻ります。自己分析で自分を考えるとはどうしていくべきなのでしょう。
この考え方では本質的な自分は、ないと考えることができます。社会、会社、家族、友人などの関係性から与えられる役割を演じる。それが自分がなりたい自分になる前の根底にあります。
目標を見つめ直す際の自己分析に大きくはこだわりすぎないでください。新しい自分の役割を演じることで、新しい自分になることもできます。本質から結果を導くのか、やりたいことから本質を作り上げることに戻るか。その両方ができるのです。
年末は友人に会う機会が増えることも楽しみです。「朋有り、遠方より来たる。亦た楽しからずや。」といったところでしょうね。
切りそびれていた金木犀をばんばん切ると葉っぱや枝が飛んできます。光が木々に当たると影ができます。こういった動きのあるものを楽しげに観察してくれていた模様。
最後は、静かになったと思ったら、背中で寝てしまってました。