PDFファイルをアップロードして、その内容をChatGPTに質問できるサービス。それが、ChatPDFです。論文を作成している学生向け、研究者向けのツールです。税理士で言えば、少々前にあった税制大綱を投げ込んで質問するなんて使い方もできるでしょうか?
どれくらい使えるのか、論文や税制大綱を読み込ませる実験しながら紹介します。
ChatPDFのご紹介
ChatPDFを利用することで、特定の論文について、口頭で質問をすることができます。そのインターフェースは非常に使いやすく、質問する際に必要な作業や手続きは最小限に抑えられています。 ChatPDFは、論文を細部まで読み込み、曖昧な質問にも答えることができます。このツールは、論文などでは専門分野を共有している人が限られるため、質問を投げかける相手を得られるのはとても有用です。英語に慣れていない方でも、ほとんど気にせず使うことができます。
費用は?
お試しは無料です。有料版の料金とできることはこんな感じです。
無料版 0円 | Plus(有料版) 5ドル/月 | |
---|---|---|
最大読み込みページ数 | 120 | 2,000 |
最大PDFサイズ | 10MB | 32MB |
一日に投げ込めるPDF数 | 3 | 50 |
一日の最大質問数 | 50 | 1000 |
特定の論文に対して、どんな質問ができるの?
特定の論文に対して、ChatPDFを利用することで、口頭で質問ができます。では、どのような質問が可能なのでしょうか?論文の問題点や仮説、結論について質問することができます。また、論文の背景や目的、方法に対する質問も可能です。ChatPDFのAIシステムが解析した論文のキーワードに対して、質問をすることもできます。具体的には、例えば、研究結果に対する根拠はどのようなものか、統計処理はどのように行われたのか、などの質問が考えられます。ChatPDFを利用することで、論文の理解を深めるための様々な質問が可能です。
質問に対する返答の仕組みと質問例
ChatPDFの質問に対する返答の仕組みは非常に効率的です。ChatPDFは、自然言語処理技術を使用して、ユーザーが入力した質問と論文のコンテキストを分析し、最も適切な答えを提供します。ChatPDFは、論文のテキスト全体から抽出された情報に基づいて、文脈を理解し、質問と論文の内容に基づいて最も適切な答えを自動的に生成することができます。ChatPDFの返答は、同じ論文に基づいているすべての答えのなかから、最も適切な答えをユーザーに提示し、集中力を保持するために、可能な限り簡潔かつ正確な答えを提供します。迅速で正確な答えを提供することで、ユーザーが特定の論文に対して深い洞察を得るのを支援します。
論文の内容に応じた質問の例は、その論文のテーマや取り扱っている問題によって異なってきます。例示してみましょう。
- 生物学の論文:研究手法や実験結果に対しての質問
- 社会学の論文:社会問題や政策提言に対しての質問
- 歴史学の論文:その時代背景や歴史的文脈に関する質問
これらは一例で、対象の論文などに対して聞きたいことを聞けばいいのです。
ChatPDFの利用方法と手順
ChatPDFを利用する方法は以下の通りです。
アップロードしたPDFファイルには、自動的にインデックスが作成される。
自分が聞きたい質問をChatPDFの音声認識チャットボットに向けて話しかける。ChatPDFはその内容を分析して、論文の内容に応じた適切な回答を返してくれる。
ChatGPTの危険性についての論文を読ませてみる
ChatGPTを使うと剽窃になるという論文があります。「Do Language Models Plagiarize?」というタイトルの論文です。こちらからダウンロードができます。ちなみに英語の論文です。
剽窃になると語っている論拠を聞いてみました。
この答えが一瞬で回答されます。英語が苦手で論拠を探す方や、一から読んでいくより早く解決したい方にとって、とても役立つでしょう。
税制大綱を載せてみる
さりとて、なんでもいけるかというとそうでもありません。
すぐに要約をくれる
先日の税制大綱を載せてみます。このようにすぐに、全体と質問例が返ってきます。
質問をしてみる
では、いくつか質問をしてみます。
- 税制改正はどのような人に影響を与えますか?
- NISAの改正措置について、箇条書きで子どもでも分かるようにまとめてください。
- インボイス制度の変更について、分かりやすく教えて下さい。
- 電子帳簿保存法の改正について、分かりやすく教えて下さい。
- 適格請求書等保存方式に関する改正を、分かりやすく教えて下さい。
まとめとして
速さはすごい
とにかく処理が速いことが優れています。速さが正義になっています。
まだ精度はこれから
しかし、上記の内容で、精度はイマイチと感じた人がほとんどでしょう。専門分野がわからないので、つながっていません。もう少し基本的な税法にチューニングしたものでないと使えません。
最近のサービスリリースのスピードがものすごいので、気長に見て、それほど待たないのではないかと考えます。現状はイマイチくらいの理解です。
税理士の置き換えは
税理士が置き換わるかどうかは、同業の方には喫緊の問でしょう。市場調査をしていると、後三段階程度進まないとそこまではいかないです。直近で置き換わりそうなものでいうと、イラストや写真と言われます。ただし、カメラマンの方と接したことがある人なら、そのコミュニケーションの取り方、結果として出た写真の使い方まで提案してくれる方もいます。写真の出力という一義的な立ち位置は置き換えられても、使い方を含めた提案についてはまだまだ価値が出るでしょう。
まとめ
今回の記事では、ChatPDFをご紹介してきました。ChatPDFは、特定の論文に対して口頭で質問することができるサービスです。そのChatPDFの利用方法や仕組み、税制大綱に対して質問した様子をご紹介してきました。
ChatPDFが一番役立つのは、時間の節約でしょう。論文を読んでいてわからない部分があった場合、何度も論文を読み返して理解を深める必要がありますが、ChatPDFでは直接質問して回答を得ることができるため、時間のロスを減らせる可能性があります。
また、論文を読んでいて分からない箇所や、疑問に感じる点がある場合に、その質問に対して直接回答してくれるます。自分自身の理解を深められます。また、ChatPDFでは他のユーザーによる質問にも目を通すことができるため、自分が思いつかなかった質問の回答も参考にすることができます。
その他、ChatPDFを利用することで、PC内でのヘルプ検索として使う方法もあるでしょう。人に聞くよりも気軽に質問しやすい雰囲気が整えられるというメリットが出せます。
Chatter人事セミナーのご案内
ChatGPTを採用活動に使うセミナーを開催予定です。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
【編集後記】
他のトピックを書きたいのですが、Generative AI関連の情報がたくさん出てくるので、そちらに目が向く感じです。新しいセミナーも追加していくつもりです。
【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○
【子育て日記(5歳・2歳)】
パソコンに触らせるをいつにするかというのと同じ程度に、AIに直接触らせるのをいつにしようかという疑問を少し考えています。