合意形成と意思決定の違いと組織体系・目的統一の目線

最近町会でなんでも一人でこなしてしまう方に会いました。

もちろんそれだけこなしてくれているのであれば、まわりも重宝してくれるでしょうが、別の思われ方もしています。

それは、「あの人はなんでも一人でやってしまう」という悪いみられ方です。

町会はみんな参加型。会社のように役職者にリーダーシップが与えられていないような組織では、どれだけ平等に参加している状態を作るかが、イベントごとの雰囲気の良し悪しを決めます。

意思決定と合意形成を町会のようなまちづくり系の組織から考えてみます。

意思決定を考えてみる

意思決定は、一人であれ、複数であれ、何かを決断することです。

組織の中であれば最終決裁者が意思決定を行います。自信がなかったりその分野に長けていなかったりすると、周りの意見も聞いた中で意思決定をすることも。

それでも組織の中では、誰か一人が意思決定の最終を担うことになります。

メリット

メリットとしては、統率が取れることです。

決まったことが正しいか正しくないかはおいておいて、誰かが最終決定権を持っていれば、その人のスピードを上げることで早く統率が取れる状態に持っていけます。

デメリット

その反面、納得がいかないことはいくら役職持ちから言われても納得できません。

実効性を伴わせるためには、意思決定をしたその結果に「やりたい」と思わせる要素が入るようにする必要があります。

ワークショップでは、自己原因性を作ってそのやりたい気持ちを醸成します。

自己原因性感覚の設定がワークショップ構築のポイント

町会で、なんでもやってしまう人の評判が芳しくなかったのは、皆の参加機会を奪ってしまうことがあったからです。

参加機会を奪うと自分の場所ではなくなり、参加者の自己原因性も全く伴いません。

合意形成プロセスが意思決定前にあると行動してもらえやすい

合意形成は、意思決定に至る前のプロセスで皆が納得できる点をそろえてあげる行動です。

皆の問題意識が同じ方向に向かったり、意見の違いがあっても参加者の意識をそろえていくのです。

ここで同意形成にならないように注意が必要です。それぞれの合意までは引き出すべきですが、結論に納得してもらう段階(同意形成)まで求めると、うまくいきません。

企業は合意形成が混じった意思決定を心がけよう

企業の意思決定において合意形成が流行っている理由は大きく二つあります。

一つは合意が伴った方が行動してもらえることです。

問題意識がそろわずに行動だけを決めても、組織は問題に立ち向かえません。何が問題点かはっきりとさせて自ら動いてもらうことを目的とする。

それには、意思決定の前の合意形成があるといいです。

二つめは、多様な価値観を取り込むことです。

分野の垣根が取っ払われた異種格闘技のような市場では、役員や経営者、上役だけでは問題点に気がつけない場合も多いです。

年齢や性別、立場を問わずに多様な価値観を組み入れるには、合意形成のプロセスはとても役に立ちます。

今回は方法というよりも、意思決定の際の合意形成について取り上げてみました。

【編集後記】
お祭りの季節ですね。花火があると、人もたくさん移動してます。蒸し暑いですが、いい夏の日です。

【昨日のはじめて】
筑紫もち

【子どもと昨日】
植物に一緒に水やりをしました。自分でも水をかけてみたいようで、水やりが終わってもしきりに催促してきます。あげすぎもいけないので、明日また一緒にあげてみよるつもりです。