英語でのサービスを提供するコスト

こじま税理士のビジテクブログ | 英語でのサービスを提供するコスト
*京阪の駅にて by iPhone 15Pro

サービスを外国人に提供するとき、言語の問題などで価格を高くするケースがあります。日本に限ったことでなく、言語その他、ホテルなどでは安全性を担保するなど、理由はまちまち。

同価格にするべきかという議論が最近もあり、気になったので少し考えてみます。

もくじ

対象者による料金

姫路城の料金

姫路城の料金は最近、外国人と日本人で価格差をつけるという話が出て話題になりました。

「外国人観光客は30ドルくらい、市民は5ドルくらい」という声も聞こえます。
賛成の声の一方で、観光客が減ったり差別になったりの可能性を懸念する声はあります。

世界的な兆候

外国人が多く来る、観光地などではどうなのでしょう。

  1. タイ
    • タイの有名な観光地であるワット・プラケオ(エメラルド寺院)では、外国人の入場料が高く設定されています。(地元のタイ人は無料または安価で入場できるのに対し、外国人観光客には500バーツ程度)
    • 目的:外国人観光客からの収入を増やす、寺院の維持管理や修復に充てる資金を確保する、観光地が地元住民にとっても利用しやすいように配慮するため
  2. インド
    • インドのタージマハルでも二重価格が存在し、外国人観光客の入場料は地元インド人の約40倍にもなります。具体的には、外国人は約1,100ルピー(約15ドル)を支払うのに対し、インド人は50ルピー(約0.70ドル)で入場できます。
    • 目的:外国人観光客の多くがタージマハルを訪れることで得られる収益を、文化遺産の保存や観光インフラの改善に利用するため、地元住民が頻繁に訪れることができるようにするため
  3. エジプト
    • エジプトのギザの大ピラミッド群も外国人観光客に対して高い入場料の設定があります。エジプト人は一般的に数ポンドで入場、外国人は200エジプトポンド(約13ドル)程度の入場料です。
    • 目的: 観光収入の最大化で遺跡の保護・保存活動に充てるため、外国からの観光収入を増やし地域経済の活性化を図るため

日本のような先進国であまり例がないという意見を見かけましたが、そうでもない気がします。

  1. イタリア
    • イタリアのローマにあるコロッセオでは、EU加盟国の18歳から25歳までの若者は割引料金で入場できますが、それ以外の外国人には通常料金が適用。通常料金は12ユーロであるのに対し、割引料金は2ユーロです。
    • 目的: 若者や地元住民が文化遺産にアクセスしやすいようにするため、外国人観光客からの収入を保全活動や運営費に充てるため
  2. フランス
    • フランスのルーブル美術館では、EU圏内の26歳未満の若者は無料で入場できますが、それ以外の外国人観光客は通常の入場料(15ユーロ)を支払います。
    • 目的: フランスやEU圏内の若者に美術館を訪れる機会を増やすため、観光収入を美術館の運営や展示物の保全に利用するため
  3. カナダ
    • カナダの国立公園、例えば、ジャスパー国立公園の入場料は、カナダの学生には割引がありますが、外国人には通常料金が適用されます 。
    • 目的: 地元の学生やシニアに自然保護区を利用しやすくするため。また、外国人観光客からの収入を公園の維持管理や環境保護に充てるためです。

これらの事例は、観光地や文化遺産が地元住民や特定のグループに対して優遇措置を講じている一方で、外国人観光客からの収入を重要な資金源としていることを示しています。

インドでの電池交換料金の経験

十年単位前ですが、インドで時計の電池交換をしたことがあります。
後々聞くと、現地の人と話したら、通常価格の3倍だったと。

なんだかんだで、海外からこれるような人たちは購買力があります。
価格は市場価格から決まっているともいえます。

サービスの性質から考える外国人料金

恥ずかしいという意見は?

このような価格差がある場合に、恥ずかしいという意見を聞くことがあります。
一見分からない場合もありあmすが、購買力が国内よりも国外の方が高いから価格差が出るのです。

A国とB国があって、明らかにA国の方が物価が高ければ、B国の人に高い価格で販売する話しは出ないでしょう。
価格差が、国の物価差を表す、物価差は国の力を表す、という考えから恥ずかしいという話しです。
しかし、この考え方は、私の肌感覚には合わないです。

外国人税という批判

外国人に対する税金だという言い方をする人もいます。
まさしく、Taxという表現をしています。
税を専門に扱っていると、誰から求められた拒否しにくいものをすべて「税」と表現するには違和感がありますが。

サービスは届いて効果を出すもの

サービスは届ける際にコストがかかります。
配送であったり、外国人であったら言語や文化の壁を乗り越えるための施策です。

そしてサービスは届けてやっと効果が出るものです(サービスデリバリ)。
商品単体であっても付随するケアを考えればサービスになりうるものがたくさんあります。
このような効果を考えれば、外国人へのサービスデリバリにコストがかかることが理解できます。

コスト差が出る点

外国人の場合で届けるためにコストがかかる一つの理由は言語です。
文化的にも伝わりにくいことがあったり気をつけなければならないことがあったり。

翻訳ソフトを購入している場合もあるでしょう。
価格を高めにしたい人が出てくるのは届けるための費用がかかるから。
ちなみに、私の場合はあまり差を感じないので、価格差を追加していませんが。

ホテルなどでは、後片付けが大変という話も出てきます。
ゴミが大量にあったり、備品がなくなったり。
普段出ない対策にもコストはかかってきます。

差別のようで見えないコスト

外国人だからといって差別するなは当然でしょう。
高い価格を請求されて批判する動画に苛立ちを感じる人もいて、結構な再生数でした。

しかし、海外の人の購買力があるという理由だけでなく、顧客側からは見えないコストというのが発生しているから高くなる理由も存在しそうだというのは、まとめていると感じます。

多言語対応は、なかなかコストがかかるものです。


【編集後記】
「ビジネスの活性化になるので、英語を話せる税理士さんが増えている状況はとてもいい」というご意見を聞きました。
私の売りがしっかり見てもらえるようにもう少し発信していくつもりです。

【運動記録】
ストレッチ○

【子育て日記(息子7歳1ヶ月、息子3歳6ヶ月)】
今日は子どもと数学検定です。数学検定の方が漢検よりも替え玉に厳しいです。すべての級において写真貼り付けが義務になっています。
検定自体は、まだまだ簡単で、40分の試験を本人は10分かからずに解きます。おそらく合格してくるでしょう。簡単でもいいので、テストでうまくいくという自信になればなぁと。

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