Incotermsを使っていると
いまだにDDUが出てきます。
DDUはDelivered Duty Unpaidで
指定仕向地持込渡し(関税抜き)の意味です。
いまだに愛される(?)理由とともに
今はDAPを使いましょうということを
考えてみます。
DDUが使われるのはわかりやすさ
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いまだによく来る相談は、
IncotermsでDDUを使えるかどうかです。
DDUは2009年までの取りまとめだった
Incoterms2000で使われていたものです。
2010年からはDAPに変わっています。
でも、Incoterms2020が出ている今でも
まだ使えるかどうかの質問が来るものです。
DDUがこれほど耳に残っているのは、
わかりやすさからかなと。
DがDuty、税金。
UがUnpaidで、支払わない。
これらのイメージが良く残っているんでしょう。
頭文字の印象があるため、
海外からもこのタームで連絡が来ることがしばしば。
DDUをIncoterms2020で使うならDAP
最新のIncoterms2020に合わせるなら、
DDUの相当はDAPになっています。
インコタームズ®2020のDAP(Delivered at Place)[仕向地持込渡し]の紹介
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DAPが相当ですが、DDUが使われる理由として、
税金(輸入地の関税)が支払われる場所が
なんとなく明らかじゃないからでしょう。
Incoterms2020でもDDP(Delivered Duty Paid)が
残っています。
Paidがあるので、これに対応してUnpaidの
DDUも使いたいなと感じるのでしょう。
それと、DDUがIncotermsでまかり通って
いれば、そのまま使っていたいと感じるもの。
まれにしかこない注文でDDUを使っていて
それが5年ぶりに再注文になれば、
同様のIncotermsを使いたいと考える人も
いるでしょう。
だからなかなか消えないのです。
DDUがなくなった理由
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DDUがなくなった大きな理由は、
海上輸送の輸入地においての
コンテナ関連の費用負担が不明瞭だからです。
通関後、港から指定倉庫までの輸送費用は
DDUであればコミコミ。
税金(輸入地関税)は輸入者が支払う。
では、通関費用は?
通常は輸入車負担と考えます。
が、絶対の共通認識になっていませんでした。
輸入地でのコンテナのターミナル費用や
コンテナ輸送費用が不明瞭ということで、
Incoterms2010から廃止になった経緯があります。
DDUはまだ使ってもいいか?
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DDUは今も使えるかどうかについて、
Incoterms2000に準拠することを明記
しておけば使用可能でしょう。
使用する際のリスクとしては、
上記の輸入通関時の費用負担が
不明瞭なところです。
費用以外にも、危険負担のリスクが長いので、
輸出者側であれば避けたいかなと。
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どうしてもというときには、
負担費用の詳細を契約書上で明記して
使用するといいのではないでしょうか。
DAPという相当のIncoterms2020も
あるので、無理に使う必要もないでしょうが。
まとめとして
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いまだに浸透しているDDUは
Incoterms2020が発行されている中でも
使えるのかという質問に対しては、
「使える」と答えられます。
使用する場合はIncoterms2000に準拠を
している旨を添えておきます。
ただ、Incoterms2000が出ているときでも
費用負担が不明瞭という心配がありました。
もともと不明瞭な用語をもめ事が起きないように
するための契約書にわざわざ明記すべきかと
考えると、避けるべきと言えます。
DDUのIncoterms2020での相当は
DAPになりますので、慣れにくいかもですが
相当する用語だと割り切って
今からの契約には使うといいでしょう。
端的に言えば「使えなくはないけど
無用なリスクを避けるために
相当するDAPを使いましょう」と
答えておくといいですね。
【編集後記】
レジ袋有料化後に初めてお昼を
コンビニで買ってみました。
運搬には困らないのですが、食べ終わった
後のゴミの処理を今までの感覚から改めて
考えておかないといけないですね。
捨てやすい包装容器の開発なんかも
ちょっと需要あるでしょうか。
【運動記録】
ジョギング雨 ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○
【子育て日記(3歳)】
選んでいるネームワッペン。
乾燥機も使っているので端っこが取れてきました。
縫い付けもしているのですが、
もう少ししたら気分転換を兼ねて
新しいものに変えてみようかなと考えています。