家は住んだ時点で価値が大きく下がると言われます。半年住んで極端な場合半額と。会計的には半額までは行きませんが。
ただ、半額などという極端なところがあるのは、市場価値的なところが大きく影響しているでしょう。大きな物に対しての傷の感覚と日本人の新築への感覚とは一致しています。
新築住宅の傷との関係を考えます。
大きな物と傷
スーパーで刺身でも卵でも、何かを買うときはできる限り傷がないものを選ぶでしょう。傷どころかどれくらい見た目の良いものを選べるか、よく比較して選びます。
しかし、この感覚を家で持つとうまくいきません。
家はとても大きなものです。クロスの端のずれが気になる。コーキングの一部がちょっと落ちている。天井や床にちょっとした傷がある。
スーパーで買うものに比べて巨大すぎるため、家はとても傷ができやすいです。
そう考えると完全無欠なものを求めようとする日常感覚と家の評価はずれやすいです。
人が使った家
入居や施主検査の時は穴があくほどチェックをするのですが、住み始めると数週間でその倍は傷をつけます。
今までの検査が何だったのかと思うくらい、傷だらけになるのです。
それを考えれば人が使った家というのは、わからないくらい無数の傷がついていることが容易に想像できます。
この感覚があるからこそ減価償却のレベルを超えて、半月住んだら半額ですという評価に繋がるのでしょう(資本的支出が少ない家だったことも考えられますが)。
人が使うと汚れ(のような感覚)を持つため、必要以上に過小評価してしまっている。あるいは市場価格が過小評価してしまっている状態です。
新築志向はどこまで持つべきか
しかし、わざわざ新築にしなくてもスケルトンリフォームで求めるものになる家も多いです。
家がほしい場合、一体何を求めているのか。求めるものの中で削ぎ落としができる項目がないのか。精査することにより、予算を圧縮することができます。
あなた自身は新築志向を持っていないかもしれません。もしそれで新築志向に悩んでいるのであれば、新築志向を持っているのはパートナーや両親の可能性もあるでしょうか。
家づくりにおいて、パートナーとどれくらい共通の認識を持って進めていけるかがとても大切です。
こんな記事も書きました。
購入や実際の動きの前に、折を見て合意形成を進めてみましょう。
【編集後記】
中古品の評価というのは難しいですよね。人によって荒く使う度合いが違いすぎるので、新品以上に当たり外れが出るのが通常かなと感じます。
【昨日のはじめて】
ななちき
【子どもと昨日】
保育所で階段を上まで登ったと先生から聞きました。そんなそぶりもないですし、一段登って降りるのが限界だったのか、著しい成長です。