判例六法プロフェッショナルのアプリの使い勝手についてまとめてみます。
法律に携わったり法律を学ぶ方は六法を買うか迷うことが多いです。
最近では、e-Govで十分検索ができるので、わざわざ版が古くなる辞書を買う気が起きにくいです。
しかし、教える側の慣れやキーワードで検索を考えると、法律を学ぶときにはあると頭の中に馴染みやすいです。
情報収集の観点からまとめてみます。
アプリ(電子)版の良さ
持ち歩きやすさ
紙より当然軽く持ち運びが便利です。
辞書を携帯しないのなら、アプリの方が絶対いいです。
スマートフォンの機能が増える中で、辞書を持ち歩かないけれどスマートフォンを持ち歩く人の方が当然多いはずです。
教授や参考書では、条文を引くことを勧めています。
キーワード検索の簡単さ
キーワードへ直接アクセスできます。
「法令名」「事件索引」「全文」の検索が可能です。
全文で「譲渡担保」と検索すると、このように一覧ができます。
法令を調べている際や事件に関係する法令を調べている際に、このように一覧できると全体を把握しやすいです。
事件についても同様に調べられます。
判例検索で、全文に対して「譲渡担保」を調べてみました。
スクロールしても収まらないくらい出てきてます。
ググることに慣れいている方にはこちらでしょう。
そもそも、辞書の製作発想は分類です。
法令別・条文順に並べて整理をしていきます。
それに対して、電子版はその条文に直接アプローチをします。
アプリ版で提供されると同じものとして認識してしまいがちですが、全く違うものと理解した方が腑に落ちます。
複数端末で使える
アプリは複数端末で使えます。
私はiPad版を常用します。
画面が大きいですし、辞書っぽいからです。
しかし、電車でよく見る方はiPadは重いかもしれませんので、iPhone版を使うでしょう。
ちなみに、どの端末が合うかは男女においても違います。指の大きさや長さが違いますから。
年配の男性に「若い女性がよくあんな小さな画面を使っているな」という趣旨の質問をもらうことがあります。
身体のサイズが当然違うから、同じ土俵では語りにくいです。
また、老眼かどうかも関わってきます。
重い辞書を持ち歩くと疲れますから、体力との関係も出てきますし。
総合して、使いやすいものを選ぶといいです。
履歴が共有されないのは、アプリの今後の改善点でしょう。
次述する付箋も共有されません。ここは、マイナス点です。
電子付箋を付けた場所が一覧で見られる
付箋が一覧できます。
必要な事件をまとめて同じ色の付箋にしておけばすぐに確認ができます。
メモも一覧できるため、自分オリジナルの一覧を見ることができます。
付箋は共有されません。
行間、文字の大きさ、色の変更可能
各種設定で、行間や文字の大きさ、色の変更が可能です。
電子版の良さは、電子書籍にも似てフォーマットを自由にできるところです。
老眼であっても使いがってがいいところです。
一方で
アプリの設計思想は、あくまで紙のおまけという雰囲気を感じます。
端末間で付箋や履歴が共有できないのは、もったいないです。
当初は、スマートフォンで移動中に付箋を付けて、タブレットで一覧しようとしていましたが、同期しないので無理でした。
新版のアプリに移行した際に、うまく内容が引き継がれるのかも心配です。
紙の辞書の良さ
紙の本はうとまれる傾向にありますが、紙ならではの良さもあります。
先生が慣れている
教授側が紙の辞書に慣れている場合が多いので、共有した形態の良さがあります。
一部の教授は電子辞書を使っていますが、紙の方をスタンダードとして共有される教授から指導を受ける場合は、紙のほうがわかりやすくなります。
法律の電子辞書は、まだ黎明期です。
昔、英語の辞書で調べるか電子辞書を使っていいかの質問が出る時期がありました。
今は、電子辞書でもいいですよという先生も増えてきているでしょう。
法律辞書の扱いも同じです。
一覧性がある
紙の良さでは、一覧性があることです。
本の厚みは持ち運びには不便ですが、検索位置を把握するには便利です。
法律は、全体像を把握することが学びの近道ですから、前後の文章を見るのは役に立ちます。
余計なところまで目に入る
電子版よりも、詰まっているため余計なところまで目に入るので、前後の条文を学ぶのによいです。
ふと見た条文が面白いことがあります。
頭の中で気になっているキーワードは、辞書を見たときにもふいに目に入りやすいです。
辞書を据え付けられる場所があるなら、本の良さを味わえるでしょう。
めくりスピードの速さ
本をさっと読んでキーワードを見つけるのが上手な方にとって、残念ながらまだ電子書籍の動きは鈍いです。
辞書アプリのUIのせいかもしれません。
でも、辞書アプリで感じる移動時のストレスは、紙では感じにくいです。
紙馴染みの良さ
なんやかんやでも、日本の学校教育は紙文化です。
あなた自身も紙で学ぶことに大変慣れているはずですから、電子版の良さはありつつも紙の方が頭に入る可能性が高いです。
私も組織に電子化を進める際に、「紙による学習慣れ」が敵です。
電子版が劣っている訳ではなく、学習者が紙に慣れているのです。
自分の学習スタイルに合う方を使いましょう。
予算に余裕があるなら、両方手元に置こう
予算に余裕があるなら、アプリ版と辞書の両方を使えるようにしておくといいです。
私にとっては、アプリか紙かというよりも、両者は色合いが違うものという理解です。
カバンを軽くするという観点なら、色合いは同じですが。
オススメ六法と六法アプリ|重い鞄を軽くしたい法学部や租税法研究向け
有斐閣さんのアプリの位置付けは、辞書のおまけという発想が感じられます。
日経電子版もそうですよね。
これは、出版社側の考え方もあるかもしれませんが、受け手側のニーズを汲み取っている可能性もあります。
だから、どちらが良い悪いという話ではなく、小さな違いを理解して使っていきましょう。
でも、パッと調べる際には携帯性が良くキーワード検索できるアプリ版はオススメです。
辞書選びのご参考になればうれしいです。
【編集後記】
カテゴリを少し整理しました。
軸づくりをもう少しやりきれればと考えております。
【運動記録】
ジョギングO ストレッチO 筋トレO サプリO
【一日一新】
オレオシュークリーム
【子育て日記(2歳)】
夕方に寝て夜になってしまいました。
起こそうとしたのですが、なかなか起きず。
結局夕食が終わってから起きました。
眠くないんだろうし、遊びたいようで。
遊びの合間になんとかこなして、遅めですが眠れました。