「キャリア意識を持つように」と今の就職活動では促します。
一方で、企業や勤める組織側では、やりたいことがはっきりしていることをそれほど求めていないことがあります。
また、求められても、その期待に応えられる現場の状況を与えられないとも言えるかもしれません。
キャリア意識を持つように推奨される一方で、そのキャリア意識が就職の妨げになる傾向を感じたので、少しまとめてみます。
やりたいことの軸をはっきりさせるキャリア論
自己実現やキャリア論からは、やりたいことをはっきりさせることを推し進めています。
早期離脱は企業側からの損失とされますし、離職率の高い状態は政府としても社会的評判があるので好ましくない。
だから、大学側には、自分と合った組織に勤めるようにキャリア論を展開します。
- 今まで自分がやって楽しかったことはなんですか?
- やりがいを感じたことはなんですか?
- これまでずっと興味を持ってきたものはなんですか?
などなど、自分を少しずつ明らかにする、いわゆる自己分析というものをさせます。
自己分析と聞くと、ちょっとアレルギーを感じる方もいるでしょうが。。
それでも、「何でもやります」というのではなく、「これをやりたいです!」と希望をはっきり言えるような方が好まれる傾向が採用の現場であります。
キャリアを選ばせない組織
じゃあ、組織に入ってから、やりたいことをやらせているかというと、そんなことはありません。
昔と変わらず、必要に応じてしごとを割り振られ、やりたいといっていたしごとがこないこともままあります。
採用時に言っていたことと、暗に真逆になることはあります。
「今の子はすぐ辞める、下積みをしない」などと言われますが、入り口でやりたいことをしっかりと言わせておいて、それを与えない状態であれば辞めることも当然出てくるでしょう。
採用現場と、各部署の現場の論理の整合性が必ず一致しているわけでもないでしょうし、こういう状態があっても当然です。
独立心で選ぶ幅が狭くなる可能性
やりたいことにある程度の妥協を与えることで、就職の継続が続くという状態が想定されます。
やりたいことへの妥協がうまくできる方は、それでいいかなと。
でも、キャリア意識が高く独立心が高く、やりたいことがやれないなら辞める人や選択肢が少なくなる人も逆にいるでしょう。
独立と雇用とで天秤にかけている場合には、しごとへの見方をスイッチしないと、不整合に感じてしごとを得られないことがあります。
逆に、独立しても自分のやりたいことがなんだったかと勢いを減らしてしまうこともあります。
場合によってキャリア意識へのとがり方を変えて考える必要がある点です。
気になったので、まとめてみました。