退職者へのインタビューは、その後の採用や社員の待遇の改善にとても役に立ちます。
とはいえ、うまく活用できている企業は多くないのが現状です。
どうやったらいいものになるか、マニュアルとして考えてみます。
インタビューをどう行うか
インタビュー時間と形式
インタビューはできれば直接行います。
インターネット経由、電話経由で行う組織もありますが、直接行うと上手な深堀りを試みることができます。
この塩梅は難しいのですが。
30分から1時間も話ができれば十分な成果が得られますし、将来へ大きな投資になります。
話せる場所で
会社の機密事項なので社内がいいですが、誰かが聞ける場所では当然、行いません。
話が漏れる場所しかない場合は、場所を工夫してください。
聞かれたくない話も出てくるでしょうから。
人事担当者か直接の上司以外が行う
インタビューをするのは、中立的な立場の人が最適です。
人事担当者が適任でしょう。
おそらくこういったインタビューをしたり、全体を把握する訓練を受けているでしょうから。
人事担当が兼務であったりスキルや立場が合わない場合、組織構成によりますが、上司の上司であったり隣接部署の上司もよい可能性があります。
直属の上司は不適任です。
退職する人とはいえ、直属の上司の前で素直な話はできないでしょう。
同じ部署の同僚も類似します。
公正さがあると話やすくなりますので。
インタビュー姿勢
とがめない
インタビューを受ける方をとがめないようにしましょう。
目的は相手を責めることではなくよりよい感想を得ることです。
人材は人事的なことを改善する一番近い被験者です。
感情的にされても流す
インタビューを受ける方は、このインタビューにストレスを受けることがあります。
例えば、「なぜ辞めるのですか?」と聞けば、そのことを思い出してイライラするかもしれません。
感情を表に出されることもしばしばあります。
応戦する必要も弁解する必要もありませんので、流しましょう。
裏付けの一方向だと理解する
あくまで退職者から見ての話です。
真実のこともありますが、全てが正しい訳ではありません。
正当化するために話している内容も耳にします。
なにか行動を起こす場合には、別方向からも確認をしましょう。
気持ちを保つ
退職インタビューは疲れることが多いです。
相手によってインタビュアーがどんよりしますし。
インタビューをする方は、明るい気持ちでのぞみます。
終わったら、楽しいことをしましょう。好きなものを食べるとか。
傾聴する
聴く姿勢を整えましょう。
態度で退職者を肯定しましょう。
否定から良いコメントをもらうことはできません。
雑談の延長のような雰囲気がいい
変に気張る必要はないです。
雑談の延長程度の雰囲気でいいかなと。
組織へのフィードバック
フィードバックは、できる範囲でかまいません。
「コメントを余すところなく、全部使ってやろう!」などという姿勢で行うと、根掘り葉掘り退職者の心の内を聞かないといけないので、場合によって大変なことになります。
残る方も落ち度なく仕事できていた訳ではありませんし、仕事は続くのです。
聞いたことの中から、少しだけ実行に移せただけでも、かなりの効果があります。
様々なケースがありますが、いい塩梅で行うことが大切です。
退職前面談の質問内容
退職インタビューの質問例はこちらです。
回答内容によって、載っていないことへも深堀りをするといい内容にできます。
- 理由
- どうして転職するのか
- 働き方
- 仕事の目標と責任は明確だったか
- 先輩や上司から十分な頻度で十分な内容のフィードバックを得られていたか
- 改善
- 組織のなにかを変えられるとしたら何を変えるか
- 組織に欠けていると感じたメリットやプログラムは何か
- あなたが勤め続けたいと思うようにするためにできること
- あなたの経営陣や部署にどんなアドバイスをしたいか
- 良い職場にするには何をするべきと考えるか
- 仕事の改善点
- 客観視
- 企業文化をどのように説明するか
- あなたが思う組織の最大のリスクは何か
- 仕事の感想、入社前の説明と合っていたか
- 感じ方
- ここで勤めて良かった点
- もう一度ここで働きたいか、他の人をおススメするか
- ここで勤めて悪かった点、不満な点、気になる点
- 経験したキャリアをどう感じるか
- 一番好きな仕事はなにか
- 一番嫌いな仕事はなにか
- 給与・福利厚生・インセンティブへの感じ方
- 教え方
- 教え方はどうだったか
- 特定の人など
担当者としてやりすぎない程度で行う
退職者へのインタビューは効果も見込めますので、おススメするところです。
退職理由を例に挙げれば、改めて聞く方がいい場合と、当然にわかってしまっている場合とがあります。
わかっているのに尋ねるのは、塩を塗り込むような結果になりかねません。
変に気張ってするよりも、雑談の延長のようにこなせるといいですね。
【編集後記】
論文の構成を大きく変えて新しくしています。
時間もあるので、2回目を書くつもりで取り組んでいます。
【運動記録】
ジョギング○ ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○
【子育て日記(3歳)】
友人からおいしいゼリーをもらったので、子どもにあげました。
見るからに高級感があったので、後で僕も食べないと。。
ニコニコしながら完食してました。