ロボットによる業務自動化(RPA)を導入する際に、手順自体を見直すことが推奨されます。しかし、必要以上に見直すよりも導入してしまうことの方が大切です。
業務をしながら細かな不具合を直していけること、導入のしやすさがRPAのメリットだからです。
誰かの合理性は誰かの不合理性
組織で仕事をしていれば、自分は必要がないが他の部署は必要な書類があります。
誰がいつ求めてこういう形になっているのか、迷子になっている書類であればRPAの導入時にぜひ作るのをやめたいものです。
しかし、現実問題として上長が見やすいから「一手間かけて加工してくれ」という書類があったり、取引先のやり方に従うために作成しなければならない書類があったり。
また、不合理なのですが最初に作った表がひな型となり、それに慣れてしまったがゆえに合わせなければならないこともあります。
現場・開発・意思決定者の三位一体はほとんどない
RPAに限らず、組織にソフトを導入する際に、以下がそろうことはなかなかありません。
- 使う現場の人
- 開発する人
- 導入意思決定者
大半の8割程度の人が賛成している場合であっても、実務上書類をみるだけで労力を感じない人が導入意思決定者だったりすることも多い。
そうすると、ロボットによる業務自動化をしようと決定できません。
逆に導入意思決定者がやる気であっても、仕事を囲いたいホワイトカラーの現場の人が開発担当者に上手に情報をくれないこともままあります。
意思統一が必要なほど大きく始めないというのがコツです。
仕事を囲うことは自由ですが、囲いたいほど魅力的な仕事と社内で位置づけさせるかどうか、その認識は上からの評価の仕方も連動するところです。
まずは担当者レベルでの現場に合わせて導入することが早い
大切なことはまず導入することでしょう。業務の見直しや上長への理解をもらうことより、プログラムの表現を雑多にする方が良いです。
割り切れるように現実を精査することがプログラムをよく知った人の大切な考えであることは否定しません。
しかし、組織内での現実の割り切れなさは一級品です。
また、新しい技術の分野に入るRPAについて上の人に理解してもらうことは難しいです。
ある知り合いの役員の方にRPAのような自動化を勧めたことがありますが、
「人が即座に対応してくれる体制こそが(今行なっている)サービスの価値だから、導入はしにくい」と。
この人のしている現在の仕事において、人が担っているという価値が強いことも納得できます。一部導入などもできますが、その際に私が説得するほどのインセンティブもなく、話は流れました。
小さく導入する前提でいけば、担当者が持っている仕事の範囲内で処理をすることから始めるのがやりやすいです。
興味がある方は小さくから始めていきましょう。
【編集後記】
他業務を知っていてもなかなか成果として評価してもらえないことに、総務関係の仕事があります。人間がやらないといけないことがまとまっているので、この辺りにRPAがどこまで入れられるか、考えどころです。
【昨日のはじめて】
RPA調査
【子どもと昨日】
二人で買い物に。歩くのが上手になったので手をつないで歩いてくれるようになりました。
どういう基準なのか分からないのですが、持ってくれるものと持ってくれないものがあって、昨日はペットボトルを卵の上に落とされてしまい、一つ割れました。もちろん買いました。
次は、こっちもさっと避ける心づもりしておきます。