フリーミアム戦略から士業の値引き・広告費を考える

無料で使えるフリーミアム戦略。
最近は、少し少なくなった印象です。

フリーミアムで始めて、最終的に月額課金、いわゆるサブスクリプションへ移行するのがこのひとつのポイントだったと考えます。
IT系のソフトがかなり行き渡った結果新しいフリーミアムを目にしなくなったのかもしれません。

士業であっても無料にする、広告費を払うフリーミアム戦略の良し悪しを少し考えてみます。

もくじ

フリーミアム戦略

フリーミアム戦略は、無料でソフトなどの提供を始める戦略です。
完全な無料というのは、物が動くと難しいのでしょう。
ITソフトなどで多く見かけます。

フリーミアム戦略のいいところは

  • 体験をしてもらえる
  • 早く行き渡る
  • 口コミやフィードバックが集めやす
  • 認知される

といったところでしょう。

体験をしてもらうこと自体がまずはハードルです。
ぽっと出の商品やサービスを使いたいと考えるかどうか。
今は時間の取り合いで、体験をしてもらえること自体価値につながります。

無料であれば使う人が増えますから、早く行き渡るのもメリットでしょう。

使ってもらえれば、口コミが出てきます。
また、使い勝手が悪いところに対してフィードバックも得られるので、改良もしていきやすいです。

最終的に、「実質的に標準」と考えてもらえるようになれば、ずっと使ってもらえるでしょう。

課金に価値をおいてもらえるか

ただ、ずっと無料というわけにはいきません。
フリーミアムで始めたものもいつかは課金制に移動します。

さて、士業の場合には永続的なフリーミアムがあるわけでなく、一定期間の値下げが完了すれば通常の金額に戻ることが多いのではないでしょうか。
あるいは、広告を使っていくと、顧客側からは料金を取っていても、実質無料になってしまう状態も見え隠れします。

たくさんの人に使ってもらう場合、料金が低めの必要があり、課金して一定金額を払ってもらう状態と対立する点が出てきます。
士業の場合は、自分できることに確証を持たせる、確実に実行させる、万一の場合の対応など質を高める側面が強い場合も考えられます。
となると、対立状態が上手に昇華できるか悩ましい点です。

黒字化に時間がかかる

士業が広告費を払ってフリーミアムに実質近い戦略を取る場合の一番の悩みどころは、黒字化に時間がかかることです。

フリーミアム戦略自体に、黒字化を遅らせる要素が入っており、サービスを提供するIT企業もこの黒字化に時間がかかることを、他の儲けでなんとかやり過ごしていたように記憶しています。

士業においても、同様。
体力が必要なら借入などで、対応しながら。
フリーミアム戦略に近い場合、黒字化まで時間がかかることを念頭においておきましょう。

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