リビングダイニングの設計では、垂れ壁をどうやってなくすかがよく話題になります。どうやってリビングをスッキリさせるか問題です。
ただ、防火上というより防煙上、垂れ壁は必要な役割があるのです。デザインとしてきれいでなくても法令で必要です。では、その出っ張りの対策をどうしたら良いでしょうか。
垂れ壁の役割と不評な見た目
垂れ壁は火災時の煙の流れを防ぐために法令で設置が義務付けられています。火災では煙も人の命を奪うものですから、垂れ壁の設置というのは十分意味があるものです。
一方で、垂れ壁があると見た目が悪いと感じることがあります。例えばリビング・ダイニングの対面キッチンの一部屋は広々とした感覚を得られますが、垂れ壁はこの広々感を阻害します。
せっかく広く作ったところを区切るように天井のせり出しがあるのですから。
デザイン上から考えれば垂れ壁は作りたくないと考えることが多いでしょう。
垂れ壁の回避策
では、この垂れ壁を回避する方法をあげつらいます。
垂れ壁を透明にする
こんなイメージですね。
垂れ壁が透明であれば垂れ壁があっても気にならないでしょう。この方法をとっている方も多いです。
難点をあげれば、案外汚れることでしょう。透明なので汚れが目立ちます。ということは、その分掃除をしっかりしなければいけませんね。
また、ガラスですから金額も上がります。
IHにする
IHにすると垂れ壁を取り払うことができます。
難点を考えれば、IHは嫌と考えていれば全く選択肢に入らないことです。原発と電力供給の話から最近では前ほどはオール電化を聞きません。
また、IHならばどこの市町村でもOKかというと、そうでもないようです。条例で決まっていることや改正があることは注意してください。
ガス周囲を不燃材にする
ガス関連の周辺を不燃材にすることで垂れ壁を排除できます。
この難点をあげれば、オープンキッチンであればこの制限がリビング・ダイニングにも影響するということです。
不燃材にすると基本的に木材を使えません。木材で天井の梁を出して化粧をしたリビング・ダイニングにしたいと考えているとすれば、不燃材にできません。
垂れ壁を外すことでリビング・ダイニングの仕様に制限が出てきます。
あえて付ける
これは回避策ではありませんが、垂れ壁があることが自然なデザインをあえて採用することも選択肢でしょう。
「オープンな場所を求める」→「垂れ壁がじゃまになる」という流れです。
「垂れ壁を含めてオープンな場所を求める」→「垂れ壁は問題ではなくなる」という発想もできます。
とても小さいが大きな問題
家を作り始めると機にするべきところがたくさん出てきます。そういう観点でいけば垂れ壁はかなり小さな問題です。
しかし、小さな問題も当人にとっては大きな要素なのです。
悩めるところまで悩んだ上で、決めることが後々の納得感にもつながります。
上手に比べて選択していきましょう。
【編集後記】
営業ではテンポ感が大切ですね。良い話というのは、思う以上にパッと決まっていきます。その話に乗れるように、日頃からマーケット感覚を養う視点の必要性を改めて感じました。
【昨日のはじめて】
大阪ちよ子
【子どもと昨日】
最近、高い高いが好きです。以前は落ちる感覚があると顔がこわばっていたので抱きかかえてスクワットする程度でしたが、最近はぼんぼん投げています。激しい方が私と子どもは楽しいのですが、あんまり投げると親族から心配されるのでそこはほどほどするように注意します。