「雇われる」と「独立する」は、地続きのようで別の道にみえます。
とある業種で独立されている方と話をしたら、20代の後半くらいでその道で独立していないと、遅いと考えているようでした。
経験を積んで独立するという道とは別の経路と認識している形です。
それはそれで構わないのですが、キャリアの彩りが乏しく、平均寿命や働く時間が伸びる世の中とはマッチしにくい考え方かなと。
また、雇われている方が独自のサービスで独立する例も見かけます。
どこかで「雇われる」と「独立する」が地続きであるはずです。
労働が、役務の提供に変わる接点を見出したいと。
そんな意味で、少し前の本ですが、こちらが参考になります。
企業勤めから、独立した人の話です。
キャリアの彩りを広げたいと考えるときに役立つ本です。
社会保障から二足のわらじが人気
独立の本の紹介ではありますが、実際には、二足のわらじが人気なようです。
税理士の集まりでお会いした方でも、ある程度の顧客を独自で持つまで勤め続けるとしている方がいました。
顧客の数という目線でなくとも、どこかで主として労働者の地位を持っていれば、一定の保障がされます。
その社会保障を軸に安定して別のことをするという方針で仕事を受ける方法も人気です。
大きな企業に勤めながら、副業や複業として仕事をするのは、このような安定性がほしいから。
また、営業的な手法の発展も別の理由として存在します。
デジタルプラットフォームで仕事を受けやすくなった
デジタルプラットフォームで仕事を受けやすくなったことも副業や複業として仕事を得やすくなった理由でしょう。
勝手に働いて収入を得てもらうとまではいかなくても、24時間宣伝して仕事を取ってくれるホームページがあれば、受注した仕事の処理に回す時間を増やすことができます。
やめずに仕事を得るやり方が増えたことも追い風です。
この本が出た2009年よりも、デジタルプラットフォーム経由での仕事取得が容易になったといっていいでしょう。
独立するスキルを身につける事前の用意として
これらの追い風があるにせよ、独立するスキルを身につける方法は簡単ではなさそうです。
でも、どこかしら一般的なノウハウがないのでしょうか。
本書から、独立する前にしておくべき5つのこととして記載されているものをご紹介いたします。
1.会社勤めの経験をする
会社勤めの経験はなんだかんだで役に立ちます。
そのうちの代表的なものは、
- 顧客を知る
- 顧客の意思決定方向を知る
の2つでしょう。
中で働くからこそそのような組織の意思決定の方法を理解できます。
大企業で働けばその組織の意思決定、中規模であったり、あるいは特殊な業界であったらその組織の意思決定に触れます。
また、それらの組織のニーズもなんとなく想像がしやすいです。
又聞きではなく、体験しているというアドバンテージを活かせる場面に出会えるでしょう。
2. 独自性のあるスキルを身につける
独自性は大切です。
といっても、身につけたことの半分も活かせればいいほうだと、本書では紹介されています。
また、言われてやったことなのか、自分で身につけたことなのかによっても、そのスキルの意味は異なります。
働いていれば、組織として持つ強みと、個人に属している強みを峻別することができるようになるはず。
分けた上で、個人に属するスキルをどう身につけておくか、考えどころです。
3. 積極的に人脈を作る
独立後の人脈を作ることを紹介しています。
この点に関しては、うまい方とそうでない方がいるのでしょう。
後々役立てることを主とした人脈というのは、どこかうさんくささがあります。
「ちょっと役立つかもしれない」程度の評価でとどめておくのがいいかと、本書を読んで感じました。
4. 資格が持つ意味を考える
「資格があると三回営業をかけなければいけないところを二回ですむかもしれない。
でも、資格がなければ三回営業をかければいい話です。」
とあります。
その資格がなければ絶対にできない領域は資格が必要ですが、信用力の補強という意味では、営業手法によって資格を代替できるかもしれません。
時間は有限なので、取得の時間投資とのバランスを考えようといった理解です。
5. 独立に適した性格かどうかを判断する
独立が適するかどうかを判断しましょう、と。
合う合わないは常日頃から考えておくことです。
また、もし、いったん独立して、また勤めに戻れるという選択肢だけでも用意できるのなら、リスク回避として取りうる方法が増えます。
空いているときに、これらの問にちょっとだけでも回答しておくと自分の行動を見つめ直せます。
まとめとして
インスピレーションとしてひらめかないと独立まで踏み出しにくい方もいるでしょう。
本書は何かしらの独立のヒントになる部分も多いです。
気になった方は、ぜひ読んでみてください。
【編集後記】
「大学院の卒業おめでとう」と知り合いから連絡をもらいました。
証書はもらっているのですが、卒業した実感がまったくないなと改めて感じます。
【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○
【子育て日記(3歳・0歳)】
一緒に食事を取っていると、下の子が食べたそうにしています。
まだその時期ではないのですが、とりあえずスプーンでものをあげる風にしてみます。
うれしそうに、そして上手に口に入れていました。
そのうちな感じです。