租税法を専攻する方は、その関係の役所や資格持ちの方、あるいは税理士免除の方でしょう。
その方々は、およそ法学部出身でないことが多いです。
税理士は職業会計人という認識もありますが、法律家という考えで大学院では見ています。
というか、租税法を突き詰めるとどうしても法律家と考えなければ、何者でもなくなってしまう気もするので、当然といえば当然です。
非法学部出身で何が問題かといえば、法学の基礎がないことです。
リーガルマインドがないという指摘をよく受けました。
大学院によってですが、大学院のカリキュラムをこなせばリーガルマインドがつくのかというと、あまりそんな気はしません。
大学にもよりますが、大学院は、やはり研究のための場所。
基礎力を身につけるような授業は、教授にも生徒にもあまり適切でない。
自学が求められるところでしょう。
というわけでリーガルマインドを身に着けようと考える際の法学の学び方について、伊藤真さんの法学入門を基に紹介していきます。
リーガルマインドとは何と定義して学ぶか
リーガルマインドとは
リーガルマインドとは、わかるようでわからない言葉です。
ここでは以下の4点に分けてリーガルマインドを考えています。
- ルールを事実にあてはめて解決する力
- 価値の優先順位をつける力
- 意見と事実を区別する力
- 両当事者の意見を聞いてから判断する
- 物事を複眼的に見る力
教授がリーガルマインドがないという話でいえば、法学専攻意外のバックグラウンドの方は、上記の1で止まってます。
実感値として、「ルールを事実にあてはめて解決する力」の「ルール」部分がわかっていない。
まずは、ルールの外観を知るべきというのが、法学にとりかかってみての理解です。
大学によっては、その基礎部分から入ってくれるかもしれません。
ただ、論文まで進むと考えると1の基礎力について早めにさらっておきたいところです。
法を学ぶ心構えとして
どういう価値観に基づいて作られているかを理解することが大切です。
そして、価値観とは、憲法によってくるというのが伊藤さんの考え方です。
その考え方に基づいて、法律を解釈していくのです。
いくつか抜粋すれば、
価値判断の基礎は憲法にあること、勉強方法として基礎知識をしっかり覚えること等のメッセージは、重要である
民法はもちろん、刑法や商法を学ぶ場合であっても、それらの法律の根本にある憲法を理解し、法とは何かを理解しておくことが不可欠です。
概論書を通読しよう
読みやすい概論書を通読することから始めるのが初心者にはいいでしょう。
伊藤さんのポイントとして
- 法律書を読み進めるコツとして、細かいところは、分からなくてもともかく最後まで通読してみる
ともあります。
教授のオススメであったり、安く手に入るものであったり。
更新年はちょっとだけ、注意が必要です。
民法、商法、会社法などは、改正と本の改定をにらめっこする必要があるでしょう。
法律の体系図
法律を学びたいときには、体系的に修めるとよいです。
法律の入門には概論書があるでしょうが、さっとわかるようにイメージ図をおきます。
一例にしてみてください。
学びたいものについて、自分なりにまとめるといいでしょう。
改めて法律の勉強方法
というわけで改めて、法律学習のプロセスを引用させていただきます。
- ゴールを決める
- 法律を使いこなす
- 知識を身につける
- 考える力
- バランス感覚
(同書の「法律の勉強方法」より抜粋)
まずは目標をはっきりさせましょう。
闇雲に動き回っても、使いこなせるようにはなりません。
目的地を決めるからこそ到達できます。
次に知識ですが、まずは覚えましょう。
「租税法律主義」とはなにかとか。
当たり前のことですが、用語が出てきてふむふむと言えれば、その道の素地は少しずつついている証拠でしょう。
そして、バランス感覚です。
法律の優先であったり法律の趣旨であったり。
また、双方の言い分を聞いたり反対の立場に立ってみたり。
まとめとして
租税法専攻の人はおおよそ法学部出身者でないことがほとんどです。
そういった方が、法律の基礎が足りないと言われた場合、基礎的な用語の理解から法学の体系的な理解に努めるといいやもしれません。
気になる方は、論文が進まないうちに学部レベルの概論を押さえましょう。
ただしながら、社会人で大学院に通うこと自体がハードです。
睡眠時間とのバランスを取ることもお忘れなく。。
【編集後記】
組織は有機体に違いありません。
よどみや停滞をすると、ちょっと病気になります。
経営層が変わらないような組織の場合、上手に刺激を与えることがやはり不可欠ですね。
【運動記録】
ジョギングO ストレッチO 筋トレO サプリO
【昨日のはじめて】
三ツ矢サイダー 100%アップル
【昨日の子育日記】
寝るときに、
「おとう〜さん」と言うそうです。
寝るときに一緒にいられないのは、少し寂しい。
父親も長期では子離れを視野に入れないとなと感じます。