日本国内の考え方でいけば、そこまで細かなところまで記載する必要がないのではないかと感じるでしょう。
だからといって、国内と同じような考え方で契約書を作ってしまうと大きなリスクになります。
この差は、過失責任をとるのか無過失責任をとるのかというところから来ています。
根底の考え方を押さえて契約書の方向性の違いを理解してみましょう。
日本の契約書は過失責任ベース
日本の契約書は事細かにトラブルを規定してきません。
これは、過失責任ベースでトラブルをみているからです。
過失責任ベースとは、「加害者に故意・過失がある場合に損害賠償責任がある」ということ。
これが、民法の原則となっています。
不可抗力で何かがあっても、故意だったり過失だったりでなければ責任を求められません。
主流のアメリカの契約は無過失責任
一方で、アメリカの契約書は無過失責任です。
無過失責任とは、契約違反の場合には故意だったり過失だったりでなくても責任が求められます。
防御策として、不可抗力の場合の契約違反で「XXの場合には責任は生じない」という免責条項をつけることとなります。
貿易をしているとよく見るのが、「ストライキがあって遅れた場合やら、下請け会社の原料供給が遅れたことによっての納期遅延は損害賠償の範囲外」というような文言です。
日本国内の感覚からいえば、「なんでそんなことを規定しておくのかな。細かいな。」でしょう。
日本では、そんな例外事項があったら「当事者同士で相談しましょう」程度で解決することが多いからです。
しかし、わざわざ書いているのは、アメリカの契約では、問答無用で責任を求められるからです。
海外の契約書になれないのは、過失責任と無過失責任の差
海外の契約書に慣れないのは、上記の「過失責任の日本」と「無過失責任のアメリカ」の考え方の差があるからです。
しかし、残念ながら国際ビジネス(貿易)では、アメリカの無過失責任の考え方がスタンダードになっています。
つまり、日本の考え方と違う。
ここが海外との契約書を結ぶ場合の違和感なのです。
防御する意味で、無過失責任の契約に慣れよう
違和感があるからといって、日本式の契約書の結び方をしていては痛い目に会います。
無過失責任の考え方が海外との契約書の根底にあるということを割り切りましょう。
そう考えると、少し海外の契約書が読みやすくなりますよ。
【編集後記】
長く同じ自転車を使っているので、点検で車軸がちょっと曲がっていると言われました。機会をみて新調してもいいかなと考えてます。
【運動記録】
ジョギングO ストレッチO 筋トレO サプリO
【昨日のはじめて】
焼きティラミス
【昨日の子育日記】
息子を保育園に送っていくと、年上の女の子が待っていてくれました。
うちの子を待ってくれていたみたいだったのですが、いたずらでその女の子のお姉ちゃんが抱きかかえて奥へ連れて行ってしまう。
邪魔された女の子は泣いちゃっていました。
また今度フォローしておきます。
子どもの世界の社会性は、小さくてもしっかり構築されていますね。