経営者に提案をしたときに、理解ができないので却下になる件に出会います。
わからないものを無理して推し進めるべきでないことは、一理あるでしょう。
表には出てきませんが、部下の使い込みや不統制で苦しんでいる経営者の方もいらっしゃるので。
でも、経営者が理解できないことが通らない組織であれば、経営者の限界を境界線として企業の成長が止まります。
理解できないことの不安定さと、踏み込みのバランスは検討に値します。
第一言語の能力を第二言語は超えない
語学においてよく言われるのは、「第一言語の能力を第二言語は超えない」ということです。
日本語が母語であれば、それが第一言語です。
第二言語を英語にしたとして、日本語の能力が高くなければ第二言語が到達できるレベルも高くないことになります。
言語特有の差異はありますが、この壁は存在します。
今回の経営者の理解限度を第一言語、部下からの提案を第二言語とするとその関係性がよく似ています。
経営者が保留する判断パターン
経営者の却下パターンを考察するに、部下の提案が正しいという前提を置くと下記の4区分に分けられます。
このときに、3と4の差をどう判断するかです。
- 部下の提案 → 理解できた → 確実性低し → X
- 部下の提案 → 理解できた → 確実性高し → ○
- 部下の提案 → 理解できない → 確実性低し
- 部下の提案 → 理解できない → 確実性高し
確実性が高い4を実行しないのは、経営者の怠慢や能力不足でしょう。
ただ、現実に実行されなければ能力不足の証明はできませんし、科学実験のように比較で結果が出るわけではありませんので、合っているか合っていないかわかりません。
部下にとって歯がゆい提案事項は、3と4の差を区分できないことが部下だけにわかることです。
かなり昔は情報の流通は役員クラスの方が多かったので、部下が判断できるけれど上司が判断できないことは少なく、部下が歯がゆいケースは少なかったか飲み込んでいたかのどちらかが多いかなと。
インターネットで知識を得られる時代になれば、部下の方が情報量が多いこともあり得るため、歯がゆさは増えます。
離職の原因にもなり得ることです。
第4パターンをどうするのか
不確実さが見えにくい時代ですが、第4パターンをどうやって区別して見出していくか、難しいところです。
結果の確実さだけを基準にするのではなく、考えた過程を評価して小さく実行させてみる手はあります。
「提案を多く求めるのに、決断をしない」「提案をたくさんしても、理解もしない」のであれば、いずれ部下はまともな提案をやめます。まともな提案をしないとぐちを言う場合、上司が理解をしなかった過去がある場合も見受けられます。
この判断はやり甲斐や教育、信頼関係の側面を持っていることをわかっておかなければ、経営者は思わぬところで足をすくわれそうです。
わからないことについての経営者の判断が部下のやる気をなくす一例として紹介いたしました。
【編集後記】
面接が増える時期ですが、がんばって乗り切ります。
【運動記録】
ジョギングO ストレッチO 筋トレO サプリO
【一日一新】
粉雪ショコラ
【子育日記(2歳)】
イヤイヤの時期は、魔物が棲んでいますね。反抗せずに従いたいという気持ちと、イヤと言いたい気持ちの間で揺れている様子がわかります。
むげにはしたくないので、密かに外から応援してます。