ソフトウェア販売に学ぶプロトタイプからの値決め

ソフトウェア販売をする場合に、通常の製品とは異なる値決めがされることがあります。サービス業にも応用可能な部分があります。

もくじ

ソフトウェアのよくある値上げ方法

1 無料

ソフトウェアの売り方でよくあるのは、無料です。 無料で売っていれば、とりあえず試しに手に取ってみよう、インストールしてみよう、使ってみようという感じが出てきます。 まず使ってもらって良さを考えてもらうと言うスタンスに立つと、 無料の提供はいい機会になります。

しかし、実際に無料で提供するのはなかなか勇気がいります。 それと、ちょっと不思議なんですが、ソフトウェアが無料で売られていることに日本ではあまり大きな違和感は無いようです。

しかし、実際にソフトウェアを作ってみると、無料で提供では 提供できません。例えば、 ソフトウェアでは無いですが、ウェブサイトを作るにしても、 コンセプトを作るところから始まります。コンセプトの決定は、具体的な調査や需要の聞き取り、マーケットの知識等が必要です。 マーケット調査のために何かのサービスを有料で使う必要もあります。 到底無料の提供はできないのですが、最初に申し上げたような 試しに使ってもらう機会を提供するための費用としてこの無料提供がされることがあります。

無料だと、ぐっと使ってもらう確率が高くなります。これは逆に、有料にするとぐっと申し込みは減ると言う経験からも言えます。

無料提供して多くの使用感を聞くことによって改善点発見のきっかけにもなります。提供して全てがコストになるわけではなく、改善きっかけになると考えると、このような無料提供も意味があるといえます。

2 有料だが返品期間長め

次に、有料で提供するけれども、返品期間を長くすると言う方法があります。例えば 30日間は、理由の移管にかかわらず、返品ができるといったやり方です。 使うときの安心感を醸造できます。

ソフトウェアは、配送コストがそれほどかかりません。インターネットダウンロードにすればそれだけで提供ができて連携ができるため、返品をする際にもそのような形で逆に商品を戻してもらえば下借りの関係が完了します。有料だけれども、返品期間を 長くできるのは、 配送コストが定額で済むといった理由になるでしょう。

サービスの提供も類似しています。 最近は、ウェブ会議経由でコンサルティングをするなども一般的に認められています。そうすると、配送コストを比較的低く済ませることができます。

3 返品期間なし

上記のように、プロトタイプがうまく軌道に乗って需要が増してくると、返品の期間をなくすといった動きが見られます。既に多くの方に受け入れられ喜ばれている製品とわかっているのですから、無料にして使ってもらう機会を提供したり、 返品をして安心感を得たりする必要がなくなるからです。

有名なソフトウェアで 現在サブスクリプションや買い切りしかない場合であっても、昔は無料だったり返品可能だったりと言うものは実はよくあります。

そこそこ出て、実績が長いソフトウェアで返品期間がないものと言うのは、ある程度安定して需要が得られている証拠でもあります。

4 値上げ

需要が止まってくると、開発に安定的に費用がかからなくても 値上げをすることがあります。これは広告宣伝や現状維持のためのコストともいえます。

流行に敏感で、新しいソフトウェアを使ってくれると言う人にある程度行き渡ってしまうと、今度はあまり新しいことに取り組まない人にもソフトウェアを使ってもらわなければ、収益が上がらなくなってしまう局面に突入します。この時に広告宣伝費が多くあるわけです。

ついでに、この新しい人への訴求の試みがうまくいかなかったとしても、今使ってくれている人に値上げをすることで、ある程度の収益化を維持する狙いがあります。

まとめとして

ソフトウェアを提供する際の 値段の動きを見てみました。お手元のソフトウェアで3つ目以降の局面になっている場合、 ある程度行き渡ったソフトウェアを使っている認識が持てます。 また、自分でサービスなどを提供する際の値決めにおいても、こういったソフトウェアのやり方での参考になる部分があります。

局面が前段階であれば、期間を区切って無料提供するのも1つの選択肢とでしょう。 参考になる局面があれば、テストして組み込んでみても面白いかもしれません。


【編集後記】
良い天気で、大阪あたりもお花火日和でした。

【運動記録】
ストレッチ○

【子育て日記(息子6歳10ヶ月、息子3歳3ヶ月)】
上の子の入学式でした。園児とは変わって、少し 成長していくだなと改めて実感します。 1部地域でもそうかもしれませんが、お昼の牛乳を紙パックから直接飲むように変わった説明を受け結構驚きました。 「環境に悪いよ」というのはなかなか反対しにくい言葉です。 行儀が悪い感じる家庭も一定数いるはずでしょうが。 携わっていて言うのもなんですが、行政が行うことで 後々覆ることも結構多いのです。そういう例に なることもちょっと感じます。

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