退職者の分析で、経営者と現場の人間のその退職者に対する評価が大きく違っていました。
人により評価が違うのは当然なのですが、採用時の要件定義に関わってくるところは両者の目線を洗い出してすり合わせる必要があります。
採用が難しくなる中、オーバースペックの対象者を採用しようとすることは無駄となりますから。
部品の性能と人の優秀さ
製品を作る際には、達成するのに十分な部品を使います。
部品のネジをとっても、腐食しない、強度がある、緩まない、施工しやすい、希少金属を使っている、などなど要件がたくさんあっても、全てを満たすようには選びません。
製品の目的が達成できるような要件を選んでそのネジを決めます。
一方で人はというと、オーバースペック気味に選んでいることもままあります。
対象業務自体はAというものであってもその周辺のBの知識がほしい。いや、Cを学生の時に専攻していなければ応募の資格はない。などです。
また、ネジの性能が上がった際にはそのコストが高いことを理解しても、オーバースペック気味の要件定義で採用する人の賃金を高くするかというと、そうでもありません。
人と部品は比べるべくもないところがありますが、性能とそのコストで考えると真逆の考えの方に出会います。
経営者の目線、現場の目線
要件定義のあいまいさは、経営者が現場の業務をしっかりと理解していないことも原因です。
業務内容が分からなければ、あいまいな仕事に対してもなんでもこなせられる人。(現場では実際にこない業務ですが)経営者が来ると考えている業務に対応できる人。
一方、会社の理念を共有できる人。というのは、正社員の採用時の要件から外しにくい点です。
正社員の残されたよさは理念の共有ですから。
話を戻しますが、現場が要求する要件と経営者の要件が違うのは業務理解の差からもきているのです。
真実はなくとも両者のすり合わせを指示できるのは経営者
人が二人いれば認識も二通り。
当然のことです。
しかし、二通りの認識が存在することをしっかりと経営者自身が捕まえていないと、一方(経営者)の見方のみで採用が進みます。
現場のニーズと乖離しすぎた人を採用するのは不幸の元です。
すり合わせをするのは人事の力であっても、すり合わせの指示をするのは、経営者の力です。
上手に目線をそろえて齟齬のないような採用に結びつけたいですね。
【編集後記】
台風はひどかったですね。先日の地震でゴミの回収話が出ましたが、同様の台風ゴミがたくさん出そうな気配です。街を歩いても壊体しているものをたくさん見かけました。
【昨日のはじめて】
美食家のプリン
【子どもと昨日】
本をめくるのがお気に入りです。私が本を読んでいると、ほしいアピールをされます。
丈夫そうな本をあげてみると上手にめくりめくり。紙の感覚が好きなのでしょうか。