タブレット学習が本の学習を超えるポイント

タブレットによる学習が進んでいますね。
教材の配布のしやすさで、タブレットはピカイチです。
また、毎年大量に教科書を印刷するのであれば、そのコストも環境への影響も気になります。
タブレットで支給した方が、全体として安くつくかもしれません。

でも、タブレット学習は、本での学習よりも効果が薄いと言われるときに出会います。

いくつか問題点もあるのでしょうが、個人的には場所の把握と取り出しやすさかなと考えます。

*似たものの位置の例で

もくじ

場所と記憶の改善

場所と記憶は、学習の中でひとつの鍵になります。
「教科書の前半に書かれていた」とか、「本棚のここにあるものだ」とか。

電子書類はそういった場所の概念を超えていて、いくらでもしまえす。
場所の切り取りや変更も簡単です。
ささっとできてしまいます。

そうすると今まで鍵にしていた記憶部分がすぐに変わってしまいます。

コア部分を頭に入れるという意味で、電子化した教科書とは上手に付き合う必要があります[ref]もちろん、教科書を見たらわかるようなテストを出し続けるのももはや問題なのかもしれません。Web検索自由のテストなど、新しい試験も耳にしますし。[/ref]。

取り出しやすさ

取り出しやすさも同様にポイントでしょう。
見たいときに教科書を開くという動作で考えます。

教科書(を持ち歩いていれば)なら、すぐに開いて確認ができます。
でも、iPadに入っている状態だと、電源をつけて顔認証をして、必要なアプリを立ち上げて、その教科書の該当部分を開いて・・・。

結構時間の差ができます。

もちあるく教科書が重くならないという良さは電子書籍に十分あるでしょう。
ただ、該当ページの取り出しやすさと考えれば、電子書籍はまだ分が悪い感じです。

頭に入ってこないという批判

問題点を2つ挙げましたが、人によっては対処ができるはず。
今集中している分野の教科書の置き場を電子的にでも頭の中に整理をします。
ページについても同様です。
厚みという情報が読んでいて入ってこないので、どの辺りの本の%にあるかを考えます。

取り出すスピードの改善も可能です。
ブックマークを頻繁につける、付箋を電子的につける、メモをつける、別途少しまとめるなど。
やり方はいかようにでもあるでしょう。

本の教科書を使うときと同じですよね。
物体である教科書であっても、付箋をつけたりまとめ直したり、人によってはちぎったりなど。
やり方をもう一段階工夫しているはずです。

画面や電子は頭に入ってこないというのは、慣れや方法論が学生時代に確立されないから。
その状態で社会人になって慣れを求めても、新しく習得する人が少ないのだと感じます。

さりとて、わたしももう少し改善を試みているところですが。

弱いところとうまく付き合って、新しい技術で学習効果を上げられるように努めたいです。

社内書類の電子化でも類似の論点は出てきますので、対応するべきところでしょう。

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