フェーズにおいて物事の表現は明確に分けると、目的に合った意識の共有ができます。
採用はある種のマーケティングのため、具体的な落とし込みの際にはどのような人がほしいかを明確化します。例えば、どのレベルの大学を卒業しているか、どういった分野を学んだ人か、どのような業界を経験している人か。
ただ、具体的な落とし込みは二番目のフェーズです。一番目にすることは抽象的な議論でかまわないのです。
抽象的な議論で理想の人のビジョンを作り上げる。そして具体的な対象を考えていく。これでいいのです。
採用において「ビジョン→具体化」をオススメする
人を大切にすることが採用の根幹です。
もちろん会社に利益の残すことやいい人に入ってもらって事業を拡大するなど、経営層の意図はあります。
しかし、信頼関係を基礎とした関係を構築してお互いの発展を求めるならば、相手を大切にする。それから、される。この順番です。
大切にする際には、相手を何かの序列におさめて論ずるのは違うと考えます。
具体的に話しだすと序列におさめてしまいがちです。
この人はこんな能力がある、この人はこれができる(できない)。
具体的に話すと順位がつくのです。
だからこそ順位をつけることから話を始めるのではなく、こんな人、こんな理想を持った人、共感ができる人、など、ビジョンから話す必要があります。
チグハグな話し合い「ビジョンを作るのに発展性がない」
ビジョンを話すときにSPECを話してしまう間違い。これをすると、伸び代がない話し合いになります。
会社のこんな理想、こんな理念、発展性を話すことがビジョンを話すこと。ビジョンを話せば夢を話すことになります。
それが、夢どころか現実に立脚してこれができる人と定義していく。明確化はできますが、何も話の発展性がないです。
言われたことをこなしていくだけで事業が発展できる社会ではなくなっています。創造性ははみ出すことが必要です。創造性へのゆらぎを作るのに、発展性がない議論でおさめては結果は予想の範ちゅうを超えません。
チグハグな話し合い「具体化をするのに理想ばかり」
第二フォーズでは、ビジョン(理想)に基づいて具体的な能力を考えていきます。
しかし、人によってはここでまだビジョン(理想)を語っている人もいます。とてもチグハグで、スーパーマンを採用しなければ足りなくなってしまいます。
「あれもできるこれもできる」が能力としては理想です。経営層から何をお願いしても「できます」と回答してくれると人を採用できたとき、なんと心強いか。
しかし、そんな人はいません。能力には相反性があり、Aの能力が高いとBという能力が下がる関係性があります。100%のスーパーマンはいないのです。
具体的な能力を考える際に理想を話してしまうことの問題点は、議論の行き着く先がスーパーマン探しになることです。
もし、スーパーマンへの憧れを話足りなければ、フェーズを一つ戻してビジョン部分でもっと語り合うといいでしょう。
議論の方向性を合わせるにはフェーズも合わせる
チグハグな議論、目標の方向性だけではなく段階を意識することが大切です。
発言権のある人がフェーズを勘違いすると、下の人は振り回されますし議論がうまくまとまりません。
話の内容だけでなく、ビジョンを話しているのか採用の目標を話しているのか、方向性を上手に示しましょう。
上の人発言がしにくいかもしれません。その時は方向性を軽く示してみる程度で大丈夫です。力技で流れを変えるのではなく、相手の力を利用して流れを変えるのです。
採用のビジョンを決めるときは、フェーズもぜひ意識してみてください。
【編集後記】
オリンピックのエンブレムの市松模様。終わりがないことで縁起がいいのですね。ビジネスでもオリンピック前後の影響が話題になる年末のこの頃です。
【昨日のはじめて】
木下大サーカス
【昨日の子育日記】
動物を見せてやりたいとサーカスを見に行きました。が、一番の見せ場のライオンが出たあたりは疲れて寝てしまいました。
親の気持ちばかりでは成り立ちませんね。
子どもあるあるといったところでしょうか。
動物も肉体を駆使した技も楽しんでくれたので嬉しい限りです。